炭都・田川物語

青春の門

香春岳は異様な山である。
決して高い山ではないが、
そのあたえる印象が異様なのだ。

作家 五木寛之

筑豊を知るには、まずこれを読めとまでいわれる『青春の門』。作家・五木寛之氏のライフワークとも言える第10回(昭和51年)「吉川英治文学賞」を受賞した大長編小説です。【筑豊編】【自立編】【放浪編】【堕落編】【望郷編】【再起編】と続く大河のような作品は筑豊のシンボル、香春岳の描写から始まります。

北から南へなだらかに続く福智山系は田川市の東北にそびえる香春岳で終わる。南から一の岳、二の岳、三の岳と、三つの峰からなるこの山は一の岳が採掘によりざっくりと削られ、白い地肌をさらしています。

主人公・伊吹信介が幼少時代を過ごした田川のまち、そして繰り返し繰り返し、しつようなまでに描写される香春岳、伊吹信介は五木氏自身ではないが、まぎれもなく筑豊は五木氏にとっての原風景といえます。

田川市の地理と歴史

明治末から、田川は三井を中心とした炭鉱の街として繁栄した。1900年、三井田川鉱業所が設立されると、仕事を求めて全国から移住者が訪れました。

田川は筑豊最大の炭都として栄え、1943年、後藤寺町と伊田町が合併し、田川市が誕生。戦後、1950年代には人口が10万人を突破しました。

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